キングスバリー社はスコットランド・アバディーンで設立され、1989年からシングルモルトのボトリングを開始し、現在はエジンバラを拠点に専門的な蒸留酒を取り扱うインディペンデント・ボトラーです。
日本のモルトファンにはおなじみのボトラーズブランドですが、創業35周年を迎え、渾身の秘蔵樽をいくつかボトリングしており、こちらのボトルもその一つです。

スコットランドの宝石とも言えるような、最高傑作の秘蔵ウイスキーから選りすぐった樽をこの記念すべき年にボトリングしました。
もちろんいつものキングスバリーアイテムと同じく、着色料は添加せず、ノンチルフィルターでボトリングされています。
今回はアニバーサリーイヤーにふさわしく、70年代蒸留の44年熟成ブレンデッドモルトという贅沢なアイテムの登場です。グレーンは入っておらず、純粋なモルトをバッティングしたウイスキーですが、その中身は明かされておりません。
わずか107本の生産ですが、44年の熟成を経て56.9％というしっかりした度数を保ち、その味わいは贅沢そのもので、キングスバリーの集大成ともいっていい1本です。

＜テイスティングノート＞
この素晴らしいブレンデッドモルトで、歴史を深く探るような感覚を味わってみよう。
ゴールデンアンバー色で、オークやスパイス、あたたかいココナッツを感じる甘く魅力的な香り。テクスチャーは粘性があって口いっぱいに広がり、バタースコッチ、トフィー、まろやかなオークの風味に、ドライフルーツと温かみのあるベーキングスパイスが感じられる。
非常に親しみやすく、この熟成年数にふさわしい傑出した味わい。
温かみのあるジンジャー、オーク、キャラメルのニュアンスがある素晴らしいフィニッシュは、飲む者すべてを魅了する。