伝説のコニャックの造り手、ポール・ジロー。いまや自ら葡萄を手積みすることから携わっている最後の生産者といわれています。すべての工程に携わることで妥協のないすばらしい酒質を保ち続ける氏は
「私がしていることは特別なことじゃない。代々続いていたことを、やっているだけさ」
と語ります。
大手の造るコニャックはすべて栽培、醸造、蒸留、熟成、瓶詰めなどは分業と機械化がなされブランド戦略のなかで価格が決まり市場に投入され続けていますが、同じコニャックとはいえあまりにもかけ離れた世界のようにも見えてしまいます。
ポール・ジロー家は、グランド・シャンパーニュ地区の東寄りにあり、栽培業者兼蒸留業者。栽培の歴史は、1650年からの古さを持つが、自家畑のブドウを蒸留までするようになったのは第2次大戦後のこと。1970年代から本格的に蒸留に身を入れるようになった。品質は高く評価されています。
同家のセラーはグランド・シャンパーニュ地区としては珍しく湿度が高く、それが原酒にやわらかみを与えています。
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